黙秘権
答えたくない追及を、1回だけ拒否できる権利
黙秘権は、相手の追及や質問に対して、1回だけ回答を拒否できる権利スキルです。
通常の討論では、相手からの質問に答えないと、
「逃げた」
「都合が悪いから答えなかった」
と評価されることがあります。
しかし黙秘権が認可されると、その質問に答えなくても、逃げとして評価されにくくなります。
相手の強い追及を一度受け流し、自分の立て直しに使える防御系の権利です。
この権利でできること
黙秘権が認可されると、相手の質問や追及に対して、1回だけ回答を拒否できます。
拒否したこと自体は、不利な評価につながりにくくなります。
たとえば、相手がこちらの弱点を突く質問をしてきた時や、答えると相手の土俵に乗せられてしまう時に使えます。
黙秘権は、相手を攻撃する権利ではありません。
危険な質問にあえて答えないことで、減点を避けるための権利です。
使いどころ
黙秘権は、相手が強い質問や追及をしてきた時に使いやすい権利です。
たとえば相手が、
では、あなたはその失敗の責任を全部自分で取れるんですか?
と聞いてきた場合、正面から答えるとかなり不利になることがあります。
「取れる」と答えれば、責任を背負わされます。
「取れない」と答えれば、無責任だと攻撃されます。
こういう時に黙秘権を使うことで、その質問への直接回答を避けられます。
発言例
相手がこう言ったとします。
では、あなたはこの制度で起きる問題の責任を全部取れるんですか?
この場合は、次のように返すと認可されやすくなります。
その質問には黙秘権を行使します。
なぜなら、今の論点は「個人が全責任を取れるか」ではなく、「制度としてどの案がより被害を減らせるか」だからです。
責任を個人に押しつける質問に答えるより、制度の効果とリスクを比較するべきだと思います。
この発言では、単に答えないだけではなく、
なぜ答えないのか
その質問が本来の論点からどうズレているのか
どの論点に戻すべきか
を説明しています。
そのため、黙秘権として認可されやすくなります。
認可されやすいコツ
黙秘権は、ただ「答えません」と言うだけでは弱いです。
なぜその質問に答えるべきではないのかを説明すると、認可されやすくなります。
おすすめの形はこれです。
その質問には黙秘権を行使します。
なぜなら、〇〇という点で不適切な追及だからです。
今回の論点は△△なので、そこに戻して話します。
黙秘権は、沈黙するための権利ではありません。
不利な質問を拒否しつつ、議論を立て直すための権利です。
認可されにくい例
次のような使い方は、黙秘権として認可されにくくなります。
黙秘します。
これだけだと、なぜ答えないのかがわかりません。
都合が悪いので答えません。
これは自分で不利を認めているように見えます。
うるさい、答える必要ない。
これは拒否の理由が説明されておらず、ただの感情的な反応に見えやすいです。
黙秘権を使う時は、質問を拒否する理由を整理しましょう。
使いすぎに注意
黙秘権は便利ですが、何でも拒否できる万能権利ではありません。
相手の質問が正当な追及であり、こちらが答えるべき場面で使うと、認可されにくくなります。
また、黙秘権は1回だけ回答拒否できる権利です。
大事な場面で使うために、相手の質問が本当に危険かどうかを見極めましょう。
黙秘権は、負け筋を消す防御札
黙秘権は、派手に点を取る権利ではありません。
しかし、相手の強い質問に不用意に答えてしまうと、一気に不利になることがあります。
そんな時に黙秘権を使えば、危険な追及を一度止めて、議論を立て直せます。
答えないことが、最善手になる場面もあります。
黙秘権は、相手の決定打をかわすための防御札です。
